LiLo Coffeeのスタッフと仲良くなるために髪の毛をカットした話。
突然だが僕はコーヒーが飲めない。
いや、正確に言うと苦手なのである。
どうしてもあの苦味が好きになれない。
スリランカに行くきっかけブログでも書いたように僕はコーヒーよりも甘〜いリプトンミルクティー派なのである。
僕の舌はまだまだ発展途上国なのだ。
ただ、だからと言って今までの人生で損をしたことなんてなかった。
コーヒーコールなどで飲むことを強要されることなんてなかったし、飲まなかったからと言って体調を壊したわけでもない。
しかし去年の8月8日。
事件が起きた。
我が職場、LiLoinveveのあるビル1Fにオーナー堀田がLiLo coffee Roastersがオープンしたのだ。
コーヒーとは一定の距離を保ちお互い干渉せず過ごしてきたはずだったのに急に土足で僕のテリトリーへ転がり込んできたのだ。
なんとも無礼なコーヒーだ。
とは言え僕はもういい大人である。
LiLo Coffee Roastersとはうまい付き合い方をやっているつもりだ。
例え近くにいてもルールさえ決めてしまえばお互いの関係はくずれないのだ。
新婚の方、同棲を始めた方は心に銘じておいて欲しい。(まだしたことはない。)
無事僕はコーヒー改めLiLo Coffeeとの関係性を修正できたと思っていた。
が!新たな問題点が生まれた。
コーヒ屋との距離を取りすぎてLiLo Coffee Roasters スタッフとの距離が縮まらないということだ。
考えてみればそれもそのはず。
コーヒーとの適度な距離感は問題ないのだがやはり同僚との距離感というものはあっていけないものなのではないか。
ネットで調べると離職の理由として人間関係というものが上位にあげられていることがわかった。
これはやばい。
LiLo coffeeの店長でもあるkeitaさんは元々リロにお客様で来ていただいていたのでそこまで距離感は感じないのだが問題は、この人。
ショーンさんである。
ショーンさんは今年の2月から仲間になったメンバーで毎週水曜日のLiLo coffeeを任されている。
しかしコーヒー屋に中々お邪魔しない僕、ましてや週一のショーンさんと心の距離を縮めることが出来なかった。
このままではショーンさんが僕の存在がストレスと言わんばかりの嫌がらせをしてきて急に辞められたりしたら困る。
そんなとき僕は思ったのである。
あ、ショーンさんの髪の毛を切れば仲良くなれるんじゃない?て……
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と、いうわけでショーンさんに来てもらった。
最初は不気味な歩くタコさんウインナーがやってきたのかと思うくらい斬新な髪型をしている。
やはり何よりまだ壁があるのか全然笑ってくれない。
その顔はまるで
スティーブアオキ を想像させた。
とはいえ僕もプロである。
ショーンさんに似合う髪型を考えた。
写真から見てもわかるようにショーンさんは直毛の硬い毛質で柔らかさが全くない。また骨格的におでこも広く面長に見えやすい。
さらに目も死んでいるのでどう見ても冷酷の国から来た冷酷王子なのである。
長さはそんなに切らずに雰囲気を変えたいとのショーンさん。
ロン毛でもちょっと柔らかい感じにしようと考えた。
それをショーンさんに似合うよう、バランスやラインなどに手を加えることを決めた。
今回は毛先が少し軽くなっていたので厚みが出るように少しカット。
そして顔まわりに動きがより出やすいようにカットささてもらった。
カット中も全力でショーンさんのことを知るため沢山質問したのだがわかったことは『今日はまだお昼ご飯を食べてないんだよね。』ということしか知ることは出来なかった。
自分の不甲斐なさに心折れかけた。
しかしショーンさんはそんな僕に横目も振らず『一心不乱』になぜ真正面ばかりを見続けている。
その視線はどこか真っ直ぐでありつつも目の奥の色は濁っていて恐怖をより増築させた。
微動だにしないその表情。
ショーンさんとは、距離の問題ではなくもはや僕のこと嫌いなのではないか?
そう思わせるほど表情に変化がなく驚いた。
しかし僕は何度も言うが美容師だ。
髪の毛を切ったりパーマをかけているときは
ショーンさんをカッコよくしたい。
ただこれだけを思っていた。
そして無事完成したのがこちら。
やっと笑ったああああああ!!!!
長さはあまり変えなかったのだがパーマによる柔らかさと動き、そして重さのバランスを調整してショーンさんに似合うと思うベストバランスパーマをかけた。
beforeと比べてもショーンさんの頭の形と顔のバランスをうまくフォローして脱タコさんウインナーへと努めた。
僕は美容師をやり始めてまだ6年だ。
しかしそんな中でも最近一つ僕が美容師の本質として大切にしていきたいなと思うことがある。
それが笑顔になってくれることである。
もちろん自分の思った通りにカットが出来たり、カラーが出来たり、面白い話を出来たり…大切なことはたくさんある。
ただ僕が最近大切にしようと心掛けてるのはお客様が変わっていくことで自然と溢れる笑顔を引き出すことなのではないかと思うのである。
もちろん考え方はたくさんあるので一概には言えないが僕は最近そういったところにとてもやり甲斐を感じている。
とても稚拙な表現で申し訳ないが自分自身への戒めとしてここに記しておきたいと思う。
さて、話がカッコいい方向へずれたのだが無事ショーンさんとの距離は思いっきり近づいた気がした。
笑顔溢れるショーンさんと楽しい会話の中で僕の綾野剛メガネの話になりせっかくなのでかけてもらった所
あはは!宅八郎みたいですね!
というと
また距離が広がったようである。
口は災いのもとである。
これも戒めとしてここに記しておこう。
これからはLiLo Coffeeにちょくちょくコーヒーを飲みに行く。
そう心に誓った僕だった。
ショーンさんカットパーマありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
長文ありがとうございました。
LiLoinveve
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