スリランカ旅行記…日本人美容師がスリランカでハサミを握った話
おはよう。
と言えば
おはよう。
と返ってくる。
おやすみ。
と言えば
おやすみ。
と返ってくる
イケメンですね。
と言えば
何も返ってきません。
どうも、堤です。
あ、サーファー堤です。
サーフィン直後から猛烈に襲われる肩の激痛。
普段どれだけ身体を動かしていないかが痛みを通してわかる。
改めて日本に帰国したら身体を動かそう。
そう思ったのだが今のところ安定して運動不足継続中である。
サーフィンを早急に引き上げた僕は重い身体をひきずりまたヒッカドゥワの街を歩いていた。
少し伸びた髭を触りながらこの旅での時間の経過を感じる。
この旅ももう少しか…
寂しような、でも嬉しいような気持ちに襲われた。
すると声をかけられる。
「へい!傷は大丈夫か!よかったら髭でも剃らないか?」
僕は流れるがままにスリランカのサロンへと足を踏み入れ気付けば季節外れのサンタクロースへと変貌を遂げていた。
ちなみにだが僕は体毛が薄いのでそこにそんなにクリームをつける必要はないと思う。
彼が声をかけてくれた。
120円でええよ。と安いのか高いのかは分からなかったがこれもサロン見学だ。
もしLiLoinveveをクビになった際のことも考えて一応スリランカのサロンを見ておいた。
不思議なフェイスマッサージ。
ほっぺたをグニグニされて引っ張られて
これはなんのマッサージなんだろ?
でもしっかり丁寧に顔を剃ってくれた。
おかげで僕のゆで卵肌はツルツルになって復活したのだ。
剃った状態をチェックして綺麗に髭を整えていく姿はまさに職人である。
途中で笑いながら
「ダウニー、ダウニー」
と笑っていたので僕ってそんなにいい匂いがするのかなと幸せを感じていたのが
《産毛》という意味を知って多少ながらも苛立ちを覚えた。
まぁ英語の勉強になったと切り替えて微笑んだ。
「実は僕も美容師なんだよ」
そんなひょんな一言から
僕がカットをさせてもらうことになった。
これぞ美容師のなせる言葉のいらないコミュニケーションである。
スリランカの美容室に日本の美容師が行くと髪をきらせてもらえたという結果にコミットした。
国が違えば髪質も違うし流行も違う。
なにぶんカウンセリングができないのは大きな痛手だが僕だってメンズスタイルは得意中の得意と鼻息荒く発してきている。
ここで逃げてはダメだと思い僕は彼に似合うと思うスタイルを提供させてもらった。
こうやって切る場所、切る国が違ってもハサミから始まるコミュニケーションを身体で心で体験させてもらった。
この様子を見ていたお客様が
「俺も切ってくれよ」
とのことで
タダ働きが始まった。
彼がお金をお店に払ったのかどうかは知らない。
ただこうやって切らせてもらえたことで
笑顔になってくれたことは本当に美容師冥利につきるなと思うんです、はい。
英語も話せないしスリランカの事情も知らない僕だが改めて美容師という仕事の素晴らしさを感じた。
髪の毛を切ることで人を幸せにしたい
改めて初心に戻らさせてもらえた気がした体験だ。
日本で見る太陽と同じはずなのにスリランカの太陽からいいエネルギーを浴びさせてもらった気がした。
強盗から始まったこのヒッカドゥワの旅。
一体どんな街なんだよ、と一時はどうなるかと思った僕だったが今、こうして日本に帰って思うのはまた行きたい。と思わさせてもらえる場所だった。
人の暖かさと優しさに触れさせてもらったヒッカドゥワはピースフルでラブな街だった。
ありがとう、ヒッカドゥワ。
これにてヒッカドゥワ編は終わりだ。
あとはラスト1日。
ありがとうございました。
LiLoinveve
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